Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
とさのくにばしら
土佐の国柱
山本 周五郎
Lisez 土佐の国柱 (とさのくにばしら) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 375 caractères · 35 écrans
「ならぬ。貴公の出るところではない」
「仔細は存じません。無断で生垣を越えたお詫びも申上げます。しかし、このうえ小百合どの御折檻は、拙者が不承知です」
「なに、其方が不承知だと?」
皺をたたんだ斧兵衛の顔に、その双眼がきらりと鋭く光を放った。……小弥太はそ知らぬ顔で、有無をいわさず小百合を援け起すと、
「御老職も噂くらいはお聴きでしょう」
「…………」
「拙者は予てから御息女を家の妻に申受けたいと存じていたのです。いや! 場所柄作法の論は無用です。妻に申受けたいという考えをお含み置き下さればそれで宜しい。……小百合どの、さあ参りましょう」
「待て池藤、待て!」
斧兵衛は、怒声をあげた。
「それは斧兵衛の娘だぞ」
「年頃になれば嫁して良人に従うのが女子の道です。兎に角お怒りの鎮まるまで、お預り致します。……小百合どの、さあ……」
「いいえ、お放し下さいまし」
小百合は、執られた手を放そうとしながら、
「わたくし、父の成敗を受けなければなりませぬ。どうぞこのままお捨て置き下さいまし」
「話はあと、話はあとです」
小弥太はびくともせず、
「茂右衛門どの、後は頼むぞ」
と云い捨てると、厭がる娘を強引に、まるで抱えるようにして伴れ去った。