Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
とち
土地
豊島 与志雄
Lisez 土地 (とち) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 719 caractères · 22 écrans
平助はそれを大事にしまっておいて、彼女が学校に行く時も被らせなかった。が不意にそれを取出して、弁当を届ける時には被って来いと云いつけた。着物も顔も手足も黒く汚れているのに対して、その新らしい麦稈帽子だけが、黄色がかった白色にぱっと冴えていた。
荒地の中には、白や赤や黄の小さな花が方々に咲いていた。稲田の畔道には、紫雲英の返り咲きもあった。小川の中や稲田の水口には、小さな魚が群れていた。おみつは古蚊帳の切端で作って貰った手網で、それらの小魚をしゃくったり、野の中で花を摘み集めたり、蝉の脱殻を探し廻ったりした。
おみつが余り遠くへ行くと、平助は伸び上って呼んだ。
「みつう、みつう。」
何度も呼ばれてから漸くおみつは戻って来た。
「余り遠くに行くでねえぞ。虫に螫されたり怪我したりするといけねえからな。おらが近くで遊ぶんだ。」
「お父つぁんは仕事ばかりしてるから、おらつまんねえもの。」
「よしよし、あとで大きい鮒をとってやるだ。」
然し彼はなかなか仕事の手を休ませようとはしなかった。おみつは遊び疲れ、退屈に疲れると、彼が掘り起した草木の根を運んで、少し手伝おうとした。