Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ちはゆたかなり
地は饒なり
宮本 百合子
Lisez 地は饒なり (ちはゆたかなり) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 28 874 caractères · 57 écrans
それが、感情の一部分なのか、理性の一面なのか、まるで解らなかったけれども、とにかく、彼女はその心持から、ほんとの人間の生活にとって、「あるべきこと」と、「あるべからざること」とが、或る程度まで判断されるようになった。
そして、いつともなく相当な言葉数を知って来た彼女は、自分のこれからを「どうしたらいいだろう」とかつて書いた心細さからは、たとい極く僅かではあったが、救われた。
一生懸命に努力して行き、正しいことから、より正しいことへと進んでさえ行けば、という希望が彼女の心のうちでだんだんと勢を得て来たのである。
「私は、鍵を与えられた。それをどう使い、どれほどの宝物を見出すかは、私にまかせられてある。それは確かだ」
いつもの洋罫紙へ赤の圏点を打って彼女はまたこう書いた。
「あの美くしい層雲を見よ。地上に咲き満ちる花と、瞬く小石と、熟れて行く穀物の豊饒を思え。希望の精霊は、大気とともに顫う真珠の角笛を吹く……」
けれども、そう書き終るか終らないうちに、苦痛の第一がやって来た。彼女は、幸福に優しく抱擁される代りに、恐ろしく冷やかに刺々しい不調和と面接し、永い永い道連れとならなければならなかったのである。