Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かべのめのかい

壁の眼の怪

江見 水蔭

Lisez 壁の眼の怪 (かべのめのかい) de 江見 水蔭 (えみすいいん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 253 caractères · 15 écrans

Aozora Bunko

それは好いが、もう暗くなったのに、直芳が帰って来ぬのが心配になり出した。

従者をして付近を捜索さしたが、どこへ行ったやら少しも知れなかった。大炊之助の方でも心配して、村人を催して大捜索に取掛かった。

「五兵衛太の娘の小露の行方も知れぬ」村一番の美しい娘、それの行方も知れずなったのであった。

炬火を皆手にして三面谷の隅々を探し廻ったが、娘小露ばかりでなく、直芳の姿も見えなかった。

「夏は熊が出て、人をさらうという事はない。されば神隠しに相違あるまい」と云い出す者があった。

「でも、一人ならず、二人まで、同時に神隠しというは……」と否定するのもあった。

「や、二人ではない、三人じゃ。手熊の六次三郎が行方知れぬ」と新しい事実を報告する者が出て来た。今まで平和であった三面の村は滅茶滅茶に破れたのであった。

従者頭の佐平が密々に勝国手に告げた。それは直芳がある娘に恋した様子で、江戸へ連れて行きたいがと相談かけられた時の有様を語ったのであった。

「や、それでは大概事情が分った。直芳は殺されたかも知れぬ。知らぬ土地に入ってうかうかと、娘に恋慕などすると、飛んだ間違いが起るものじゃ。