Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
なつのはな
夏の花・心願の国
原 民喜
Lisez 夏の花・心願の国 (なつのはな) de 原 民喜 (はらたみき) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 152 816 caractères · 310 écrans
わたしは詩のことも考えてみる。わたしにとって詩は、(詩はわななく指で みだれ みだれ 細い文字の こころのうずき)だが、わたしにとって詩は、(詩は情緒のなかへ崩れ墜ちることではない、きびしい稜角をよじのぼろうとする意志だ)わたしは人波のなかをはてしなくはてしなくさまよっているようだ。わたしが発見したとおもったのは衝動だったのかしら、わたしをさまよわせているのは痙攣なのだろうか。まだわたしは原始時代の無数の痕跡のなかで迷い歩いているようだった。
〈更にもう一つの声が〉
……わたしはあのとき死んでしまったが、ふとどうしたはずみか、また地上によびもどされているようだ。あれから長い長い年月が流れたかとおもうと、青い青い風の外套、白い白い雨の靴……。帽子? 帽子はわたしには似合わなかった。生き残った人間はまたぞろぞろと歩いていた。長い長い年月が流れたかとおもったのに。街の鈴懸は夏らしく輝き、人の装いはいじらしくなっていた。ある日、突然、わたしの歩いている街角でパチンと音と光が炸裂した。雷鳴なのだ。忽ち雨と風がアスファルトの上をザザザと走りまわった。走り狂う白い烈しい雨脚を美しいなとおもってわたしはみとれた。