Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

よるのちょう

夜の蝶

山本 周五郎

Lisez 夜の蝶 (よるのちょう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 345 caractères · 21 écrans

Aozora Bunko

「ええ、よくおねんねしてますね。だから早く帰って寝かしてあげましょう。こんな処にいては坊やが風邪をひきますわ」

お梅という女はお幸の胸を隠し、衿をよく合わせてやって、援け起した。お幸は温和しくされるままになっていた。お梅は誰にともなく、おじぎをし、礼を述べて、お幸を抱えるようにしながら出ていった。――お幸のうたう子守り唄が、ものがなしく、訴えるように、ゆっくりと遠のいてゆき、やがて聞えなくなった。すっかり聞えなくなるまで、みんな黙って、しんと耳を澄ませていた。

「それで、どうなりました」と旅装の客が六兵衛に訊いた。「京伝というお店は潰れてしまったんですか」

「失礼ですが一つ」と六兵衛は自分の徳利を旅装の客に差した。「お返しってわけじゃあねえ、お近づきにどうか――さようです、潰れかかりました」と六兵衛は云った。「けれどもそんなわけで災難がひど過ぎる。他人だって見殺しにはできませんや。債権者のほうでも気の毒がるし、親類も放ってはおけねえ。皆で力を貸して守立てようってことになり、おかみさんの甥に当るとかいう今の旦那を養子に入れて、店を続けることになったんです」