Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

よながひめとみみお

夜長姫と耳男

坂口 安吾

Lisez 夜長姫と耳男 (よながひめとみみお) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 27 604 caractères · 56 écrans

Aozora Bunko

オレはオレの部屋の前まで走っていった。それから、門の外まで走って出た。それから歩いたが、また、走った。居たたまらなかったのだ。オレは川の流れに沿うて山の雑木林にわけ入り、滝の下で長い時間岩に腰かけていた。午がすぎた。腹がへった。しかし、日が暮れかかるまでは長者の邸へ戻る力が起らなかった。

★

オレに五六日おくれて青ガサが着いた。また五六日おくれて、フル釜の代りに倅の小釜(チイサガマ)が到着した。それを見ると青ガサは失笑して云った。

「馬耳の師匠だけかと思ったら、フル釜もか。この青ガサに勝てぬと見たのは殊勝なことだが、身代りの二人の小者が気の毒だ」

ヒメがオレを馬に見立ててから、人々はオレをウマミミとよぶようになっていた。

オレは青ガサの高慢が憎いと思ったが、だまっていた。オレの肚はきまっていたのだ。ここを死場所と覚悟をきめて一心不乱に仕事に精をうちこむだけだ。

チイサ釜はオレの七ツ兄だった。彼の父のフル釜も病気と称して倅を代りに差し向けたが、取沙汰では仮病であったと云われていた。使者のアナマロが一番おそく彼を迎えにでかけたので腹を立てたのだそうだ。