Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おおとりものせんにんつぼ

大捕物仙人壺

国枝 史郎

Lisez 大捕物仙人壺 (おおとりものせんにんつぼ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 47 606 caractères · 97 écrans

Aozora Bunko

琵琶師風の一人がやがて云った。

「姿はさまざまにしては居れど、浪士方と存ぜられます」

「いかにも左様、浪士でござる。……何の為の会合とおぼしめすな?」

「それはトント存じませんな」

「この図面、ご存知かな?」

琵琶師は図面を指差した。

「千代田の城の図面でござろう」

すると浪士は頷いたが、

「実は我ら千代田城へ、火を掛けようと存じましてな。それで会合をして居るのでござる」

家常茶飯事でも話すように、こう浪士はスラスラと云った。そうしてじっと眼を据えて、義哉の顔を見守った。

17

主君も主君将軍家の城を、焼打ちにしようというのであるから、これが普通の幕臣なら、カッと逆上るに違いない。

勿論義哉もカッとなった。しかし義哉は芸人であって、忍耐性に富んでいた。それで、別に顔色をかえず、冷やかに相手を見返した。

「小堀氏、何と思われるな?」

琵琶師風の浪士は嘲笑うように「さぞ憤慨に堪えられますまいな」

「破壊、放火、殺人というような殺伐なことは大嫌いでござる。こういう意味から云う時は、勿論貴所方の計画を、快く思うことは出来ませんな」義哉は憚らず思う所を云った。

「将軍に対する反逆については?」