Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
たいくうまかん
大空魔艦
海野 十三
Lisez 大空魔艦 (たいくうまかん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 31 098 caractères · 63 écrans
「いや、儂には、お前が本当に日本人かどうかということが分らないのだ」
「ええっ、僕が日本人でないかも知れないというのですか。ああ、そんな馬鹿なことがあるものですか。僕は立派な日本人です」
丁坊はわっと泣きだした。そうであろう。そのくやしさは尤もだった。日本人が日本人でないと疑われるくらい情けないことがあろうか。
大月大佐は、丁坊の眼からぼたぼた流れる涙をしばらく見つめていたが、やがて、
「――お前が日本人であることがはっきりわかるか、それとも空魔艦がなぜお前を下ろしたかその理由が分るか、そのどっちかが分らない間は安心していられないのだ」
と云って溜息をついた。
丁坊が日本人であることは、丁坊自身ばかりではなく、読者もよく知っている筈だ。しかし読者がもし丁坊のような場合にであったとしたら、どうして見ずしらずの他人の前に出て、自分は日本人だという証明をなさるであろうか。なんでもないように見えて、それはなかなかむずかしいことだ。
もう一つ、空魔艦がなぜ丁坊を下ろしたかという疑問は、これは空魔艦の幹部にきいてみないと分らない。
しかしそれは、いま空魔艦のなかでどんな光景がひろげられているかを説明すれば、容易にわかることだった。