Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 74 962 caractères · 145 écrans
子熊をつれて行かれて、しばし茫然としていた米友が、急に声を立てて叫びました、
「先生! 先生! おいらの先生」
彼は襖の中を見込んでこう言うと共に、ガバと立ち上ったのは、この時に至って、はじめて意識が全く明瞭になったのです。
そこで、つむじの如く、ここまでの行程が展開してみると、ああ、それそれ、それから、あれ――わが尊敬する道庵先生は、ここにいないのだ。
影の形に添うが如く、離れてはならない自分というものは、わが道庵先生と全く離れてしまっていることを、身に火のついたほどに米友が感得しました。
今までとても、道中、しばしば形と影とが相離れた経歴はあるが、それはホンの戯れ、しかも、米友自身は寸暇も責任をゆるがせに感じてはいないのに、道庵先生そのものが、ふざけきっているのだから、責めはこっちになくして、あちらにある。今晩のはそうではない、自分が主動的に責任をおっぽり出して、仮りにも主人をないがしろにしてしまったのだ。
うむ、あれからあれ、それからこれ――鳴海神社で不思議の婦人に伴われてここへ来て、そうだ、そうだ、自分にとっては全く苦手な女軽業の親方に、ぶっつかって、うんと油を絞られたのは、つい今しがたのことであった。