Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 86 467 caractères · 168 écrans

Aozora Bunko

歩きながらブツブツとしきりに独言を言っているのであります。

見ようによっては、それはまさしく狂人の沙汰です。ついに、土地の甲乙丙丁はいつしか集まり集まって道庵先生の挙動に眼をとめつつ指差し合って、しきりに私語くのを見る、

「どうもあの旅の人は少し変だ――あんな原っぱの中を独言を言いながら、さいぜんから行きつ戻りつして、時々はっはと言ってみたり、石を叩いたり、木を撫でたり、おめき叫んだりしている――様子が変だ、キ印ではねえか」

物事は、当人が凝れば凝るほど、信ずれば信ずるほど、凡俗が見て以て狂となし、愚となすのは争われ難いもので、この場合の道庵先生としては、平常より一層の真面目と熱心とを以て、懐古と考証とに耽っているので、世上の紛々たる毀誉の如きは、あえて最初から慈姑の頭の上には置いていないのです。

すなわち先生がブツブツとひとり言を言っているのは、織田信長勃興の地であり、信長が光秀に殺されてから前田玄以法師が三法師を抱いてこれに居り、信雄が秀吉と戦ったのもこの城により、後、秀次の城邑となり――関ヶ原の時にはしかじか、後、福島正則が封ぜられ、家康の第四子忠吉より義直に至って――この城を名古屋に移すまでの治乱興廃を考え、従って五条川がここを流れ、天守台はあの辺でなければならぬ、斯波氏のいたのをこの辺とすれば御薗