Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 178 374 caractères · 345 écrans
三十六
そこまでは無事でしたが、その会談が七ツ下りの時分に、二三子のほかに、もう二人、新面の客がはせ加わったことが、神尾主膳にとって運の尽きでありました。
「これは、これは」
と言って、双方ともにテレたのは、こっちは神尾主膳だが、相手は土肥庄次郎であったからです。
「珍しや、神尾主膳殿、御壮健で」
「これは土肥庄次郎、その後はどうした」
この男だけが、初対面でなかったのです。いずれは神尾に近づきのあるくらいだから、相当のシロモノではあろうけれども、昔の悪友という因縁ではない。実はこの男の祖父は、一橋の槍の指南役で、この男も祖父に就いて槍を学び、槍に就いての交りもある上に、その当時、悪友としてのよしみも浅からぬ方であった。
土肥庄次郎の父を半蔵と言い、祖父を新十郎と言い、これは御旗奉行格大坪流の槍の指南役であった。その仕込みを受けて、あっぱれ免許皆伝の腕となり、槍を取っては、神尾のいい稽古相手であり、同時に悪所通いにかけても、負けず劣らずの腕を振っていたものだが、土肥は遊ぶことに於ては、神尾に引けをとらないが、神尾ほどアクドイことはやらない、いわばお人好しの方であった。