Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 178 374 caractères · 345 écrans

Aozora Bunko

そうだ、してみると、これより後の自分は、彼の亡骸をたずねて歩くより道がない。

兵馬は、どうも、こんな暗示が胸いっぱいになって、竜之助ははや完全にこの世の人ではない、今後存在するとすれば、それは亡骸であり、亡霊である、これから自分の魂がそれを追いかけて歩くだけのものだ、力が抜けた、張合いが抜けた、というような気分で、兵馬の心が底知れず滅入って行くのであります。

そうなると、夜が明けるや、一刻もここに留まっている気がなくなって、長浜まで一気に走り帰って、例の蛇の目の浜屋へつくと、若いお内儀さんが、なつかしそうな色を面にたたえて、よくまあ戻ってくれたという好意に溢れて迎えてくれて、前夜と同じ部屋へ案内を受けました。

「いや、胆吹の女傑のあとをたずねて見ましたが、館はあるが、人がいませんでした、人っ子ひとりおりませんでしたよ、解散したのでしょう。解散したとすれば、あの一味はドコへ行ったものでしょうか」

「多分、大江山でしょうと思いますが」

またしても大時代――胆吹山でなければ大江山、兵馬はこれにも、げんなりせざるを得ません。

さりとて、これから突留めなければならぬのは、机竜之助の身柄よりも、むしろ問題の女賊そのものの身性である。