Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 178 374 caractères · 345 écrans

Aozora Bunko

献上隊の一行が、いずれも銭拾いの手を休めて、いま過ぎ去った二人の武士の後ろ影を、つくづくとながめ、

「薩摩だな」

「うむ、あれは誰だか知ってるか」

「どうも、前のは薩摩の大久保市蔵らしいぜ」

「拙者も、そう思う、そうして、あとは長州の品川弥二ではないか」

「そうだ、たしかにそれに違いないぞ、薩長の注意人物が相携えて、岩倉三位訪問と出かけるからには、一嵐ありそうだ」

「だなあ、一番、様子を見てやろうじゃないか」

「見届けて土産物にしようかなア」

こう二人が言い合わせて、また腰をかがめて銭拾いの続演。

これと引違いに、いま問題になった馬上の二人の武士。

やっぱり、めざすところは岩倉三位邸の門でありました。

そうして玄関にかかって言うことには、

「薩州の大久保でございます、岩倉三位は御在邸でございますか」

その時に、玄関は開かず、中庭の枝折が内からあいて、

「大久保君、よく来てくれた、まあこっちからお入り――」

と面を現わしたのは、さきつ頃、がんりきの百が垣根越しに一眼見て、危なくこの威光にカッ飛ばされようとした御本人――即ち岩倉三位その人でありましょう。綾の小袖の着流しで、手に手頃な鍬を持って現われたのは引続いての庭いじり、いまだに鍬が離せないものと見えます。