Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

Lisez 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 285 635 caractères · 558 écrans

Aozora Bunko

「さあ、そこだ……そこで尾州の奴、何と出た……様、様、様、様」

道庵がここで、あわわをするように口を抑えました。僧形の同職は少しもひるまず、

「左様、その時、尾州を代表して、江戸城へ罷り出でたものが、尾州の家老鈴木千七郎殿でございました」

「なるほど、こいつは大役だ、家老、骨が折れるだろう、何しろ天下の将軍の面前で、水野越前守を向うに廻すんだからなあ、この役は大役だ、道庵が買って出てもいい役だ」

道庵が一方ならず力瘤を入れましたが、僧形の同職は相変らぬ調子で、

「そのお召しによって、江戸幕府へ罷り出でた鈴木千七郎殿は、尾州家の家老でございましてな」

「そりゃ大抵きまっているだろう、ヘタな人間は出せないからな、家老でも、大石内蔵助どころでなくっちゃあ勤まらねえ、九太夫なんぞをやってごろうじろ、忽ち江戸の奴等と組んで、しこたまコムミッションを取ってしまわあな」

道庵が、まじめのようにして聞きながら、茶々を入れたがるのを、僧形の同職は心得て受け流すところが、かなり道庵扱いには慣れているものと見えます。

「ところがね、道庵先生、その鈴木千七郎殿が、家老には家老でございますが、その時ようやく十七歳の若年者でございました」