Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lisez 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 368 567 caractères · 720 écrans

Aozora Bunko

三十三

こうして幾日の間、お銀様はスフィンクスをこしらえることの興味に熱中している時、不意にこの熱中を破るものがありました。

ここでは絶対権を有するお銀様、来って触るるものには、暴君の威を示して粉砕するお銀様の興味を破るものは何、破り得るものは何。

それはもとより、父の干渉ではありません。父といえども、この領国に足を踏み入るることの危険は、知りつくしていなければなりません。否、父こそ最もその危険を知っているものといわねばならぬ。自然、善にまれ、悪にまれ、気まぐれにせよ、乃至、狂気の沙汰にせよ、ある一つの事にお銀様が興味を持ち出したということは、父にとってむしろ勿怪の幸いであらねばならぬ。熱中の間にこそ、ともかく、一時的なりとはいえ、この暴君の境外進出が沮まれることになる。

それは、酒飲みに酒を与えて置くように、餓虎に肉をあてがって置くように、飽いて後の兇暴は知らず、ありついている間の平静を喜ばねばならないのが、父伊太夫の立場です。

況んや、その他親族、家人らに至っては慴伏あるのみで、誰ひとり、お銀様に当面に立とうという者があろうはずがありません。