Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lisez 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 368 567 caractères · 720 écrans
外へ出ている金の鯱ばかりが名物ではございません、お城の中には、今いった千枚分銅をはじめ、宝という宝が腐るほどうなっているんだそうでございます。そこでこの七兵衛もまた出直して、尾張名古屋へ当分根を生やそうかと思いまして、それで、ちょっと、お暇乞いに上ったようなわけなのでございます。これはお土産のしるし……」
と言って七兵衛は、保命酒のようなものを一つ取り出して主膳の前に置き、そのまま、風のように、さっと出かけてしまいました。それを、あっけに取られて見送っていた主膳が、
「相変らず忙しい男だ、お土産を持って到着の挨拶に来たのだか、出立の暇乞いに来たのだかわかりはしない、羽の生えている奴にはかなわねえ、尾張名古屋への往復が、芝金杉へ行くような調子なんだから。だが、危ねえもんだなあ、あいつ、あれで分別盛り、べつだん高上りをしているわけでもないが、四十八貫目の泥棒は骨だろう、あいつも小力はありそうだが、四十八貫目では、ちょっと持ち出せまい、危ねえものだテ……」
主膳は、憮然として、七兵衛の立去ったあとを見ていると、七兵衛が立去る時に合羽の裾で揺れた牡丹の葉が、まだ一生懸命に首を振っている。