Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lisez 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 368 567 caractères · 720 écrans

Aozora Bunko

男やもめの七兵衛さんは、よくあれで辛抱して稼いでいられる、とあたり近所の人が不思議がる。

豊太閤伝来の千枚分銅に目をかけて、東西を走せめぐる七兵衛と、このお百姓七兵衛と、どこが別人で、どこが同人か、ああしている瞬間は怪盗七兵衛で、こうしている瞬間は百姓七兵衛――麦飯に、沢庵に、梅干の面桶を傾けて、それから小樽の水をグッと飲み、暫く昼休みの体で煙草をのみにかかりました。

あたりの山林はいよいよ静かなものです。冬木立昔々の音すなり、と古人の句にある通り、林の静かなるところに、本当の静かさというものが味わわれる。

ひとり煙草をのみながら、山林の静かな樹に七兵衛の平和な面の色――

これを、やや久しうすることあって、遥かに山林の外で犬の吠ゆるのを聞きました。

まもなく、一頭の大きな犬が走って来るのを認める。それは山林深く犬の走るのを見ることは珍しくはない。ただ、その犬の真黒くして、大きなことが目に立つ。

七兵衛は、その犬の近づいて来るのを無心に注意している。

やがて、その犬の後ろから、多数の犬が現われたのを見る。

五頭、六頭、十頭、あんまり数が多いものだから、少しく異様の目を以て見る。