Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lisez 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 368 567 caractères · 720 écrans

Aozora Bunko

と、その人が言い出したものですから、この男を神主とも、行者とも知らない兵馬は、変なことを言う人だと思いました。

「修行は水に限ったものです、厳寒に、氷を割って浴びる水の温かさを知ったものでなければ、修行の味は話せませんよ」

神主がいうのを、兵馬は軽く、

「そうですかなあ」

と受けたままです。ところが神主は面だけは洗わないで、ゴシゴシ身体を湯の中でこすりながら、

「万事、水で修行をしなければいけません。しかし、それもまあ身体に準じたもので、無茶に荒行をやるのも感心しませんな。あんた方なんぞはまだ若いで、少しぐらい無理をしても修行が肝腎ですな。水行と断食のことですよ、水行と断食をしっかりやっとらんことにゃ、身体の本当の鍛えはできませんわい」

兵馬はそれを聞いて、ますます変だと思いました。この男は人を見かけに頭から説法する人だ、その説教を独断的に頭から押しつける人だ、ははあ、この山中に来ている行者の類だな――と兵馬は、そう気がついたものですから反問しました、

「もう永く、こちらに御逗留ですか」

「長いといえば長うがすな、この乗鞍の麓に落ちついてから二十年にもなりますかな、昨今では、もう全く山の人になりきって、人里へ出ようという気になりませんわい」