Classiques japonais avec furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Lisez 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 319 771 caractères · 617 écrans
「そいつは面白い、小町なんぞは、わしには縁がねえが――何か、生活に変化を与えてもらいてえと考えていたところさ、宿屋の飯は悪くて高いからなあ――(この時、障子の外を宿屋の番頭が通る、二人の者が首をすくめるこなし、道庵は平気)何もしねえで、悪くて高い宿屋の飯を食っていることは天道様に済まねえ、何か生活に変化を与えて、充実した仕事をやりてえと思っているところだ、そういう空家があるなら、早速世話をしてもらいてえ。実はね、いろいろ考えたこともあるんだ、そういう閑静なところで一仕事やって、この退屈時間を有利に使用してえと考えていたところなんだ、そういう空家があると聞いちゃあ耳よりだね」
「それはもう至極閑静な、ながめもよろしいところでございます」
「実は、こうしている間に、そこで本草の研究をやりてえんだよ、胆吹山で、しこたま薬草の標本を取って来ているが、それも押しっぱなしで、風入れもしてなけりゃ、分類もしていねえんだから、ひとつそれを一心不乱に片づけてみてえと思っているところさ」
「そういう研究をなさるには、至極結構なところでございまして、その上に便も至極よろしく、石段を下りますともう町屋でございますから……酒の通いもちょこちょこ」