Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Lisez 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 319 771 caractères · 617 écrans
の大懐紙の前に、美しい有髪の尼さんが一人、綸子の着物に色袈裟をかけて、経机に向って、いま卒都婆小町が授けた短冊に向って歌を案じている。気品も充分だし、尼さんとしては艶色したたるばかりと見られるばかりであります。
お銀様は夢のうちにも、その尼さんの姿を、やはり心憎いものだと見ました。どこの何という人か知らないが、その美色はとにかく、気品としては、尼宮様と言っても恥かしからぬ高貴の人のようにも思われるが、短冊を取り上げて、和歌を打吟じ打吟じているかと見ているうちに、その手に持つ筆が、いつしか筮竹と変じ、その膝に当てた短冊が算木となって机の上に置かれてある。
「ああ、前住居の女易者――」
むらむらと、そんなような気分になると同時に、主観と、客観とが、お銀様の夢の中で混合してしまって、夢を見ているのが自分でなくなって、夢に見られているのが自分でもあるように混化してしまいました。
お銀様自身が、算木筮竹を持って思案する身になってみると、眼前に現われて、しきりに我を悩ますものは、やはり前夜、これにぶっつかって悩まされた易経の中の卦画と、その難解の文章でありました。