Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Lisez 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 242 044 caractères · 477 écrans
「いかさま珍しいことじゃ、いったいお松どの、君は今どこにいるのだね」
「本所の方におります」
「本所――本所はどこだね」
「本所は相生町でございます」
「相生町――」
といって福村は、お松の姿と、抱えている風呂敷包とを、事新しくながめます。お松の姿はお屋敷風で、その胸にかかえているのは、今もたしかに見ておいた通り、五七の桐を白抜きにした紫縮緬の風呂敷であります。そこで、ちょっと福村が、胸の中で、相生町へ当りをつけてみました。相生町辺でしかるべきお屋敷――それも格式の軽くない五七の桐を用いているお屋敷。福村は地廻り同様にしていた土地だから、ちょっと当りをつけようとしてみました。
エート、相生町の一丁目から五丁目までの間には、しかるべき大名旗本の屋敷はないはずだが、お台所町へ出ると、土屋相模守と本多内蔵助がある。土屋は九曜で、本多は丸に立葵。緑町へ行って藤堂佐渡守の下屋敷、あれは蔦の葉、津軽越中守は牡丹丸。こう考えてくると、あの辺で五七の桐を用うる屋敷は思い当らないのであります。そこで、
「相生町は、誰のお屋敷?」
とたずねると、お松も、ちょっと返事に困ったらしく、