Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Lisez 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 242 044 caractères · 477 écrans
神尾主膳や、福村一派の現在は到底、逆さにふるっても融通がつこうはずはなし、以前、柳橋に逗留していた時代の駒井甚三郎のところへは、お角はしげしげ出入りして、あの当座、多少の融通黙会はあったかも知れないが、今の他人行儀を見れば、このたびの興行に駒井の力は加わっていなかったことは、がんりきの百蔵といえども疑う余地はないところであります。
高利の金を借りた場合には、玄人筋は当人の手にその金が入るより先に、その噂を受取るに違いないが、さっぱりそのことがない。
だから、玄人は興行の腕よりも、お角の金策の腕に舌を捲いている。
初日の評判を後にして、その日いっぱいの上り高のしめくくりをしたお角は、払い渡すべきものは即座に払い渡し、大入袋の割振りまできびきびとやっつけて、残った金を両替にすると、それを恭しく紙に包んで男衆を呼びました。
「庄さん、ちょっとそこまで一緒に御苦労しておくれ」
やはり風の吹いた同じ日の晩。
一人の男衆を連れたお角は、両国橋の宿を立ち出でました。
その行先が疑問、それを突き留めさえすれば、金策の問題もおのずから氷釈するに違いありません。通俗に考えれば、これは、てっきり、柳橋の遊船宿に駒井甚三郎を訪ねて出かけたものに相違ない――お角ほどの女が、その時分に息をはずませて柳橋を渡り渡りした時は、がんりき