Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おおさかをあるく

大阪を歩く

直木 三十五

Lisez 大阪を歩く (おおさかをあるく) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 32 964 caractères · 65 écrans

Aozora Bunko

大阪料理が、東京へ入ったからとて、喜んでいるような根性では何うもあかんと思う。この点、北大路も、花ノ茶屋の井上も同じことで、前菜二十種だけ作っておいて、儲かったら、のん気に、陶器を焼いたり、別荘を建てたりしている。大阪から逃出して、東京で当てた「浜作」も、そろそろ競馬へ行き出した。

何故、料理屋の主人は、料理の研究に、一生を捧げないのか? 江戸風料理の第一人者である「清さん」でも、金儲けに忙がしい。御霊の「福丸」も、親爺が、怠け出した。小金がたまると、悉く、これで、文句を云えば、「大阪料理は生地の料理や」で、済ましている。

何故、それ以上にしてはいけないのか? 何うして、古今東西の料理を研究して、新味を出すに努力しないのか? 僕の頭の如き、生地のままでは、食わせようも無いからにもよるが、読みたいもの、書きたいこと、研究したいことがあって、飽くことを知らない。

僕は、庖丁はもてぬし、今から料理人にも成れぬが、もし、成ったなら、このうまい魚と、いい野菜とを控えている大阪の料理人として、西洋、支那をも研究して、少しは珍らしい物も、作ってみせる。「伊勢屋」