Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おおさかをあるく

大阪を歩く

直木 三十五

Lisez 大阪を歩く (おおさかをあるく) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 32 964 caractères · 65 écrans

Aozora Bunko

その時分の社会主義者という名は、今の共産党員以上の危険さを示していたから、余程、悪童であったにちがいない)。

それから、大阪は、あかん、と東京へ行った。今年は、私は、三十五だから(去年も、確三十五だった。来年も、多分そうだろうが、この算術は、少しおかしい)十五年、東京に住んでいる訳である。

尤も、その頃の文士は、全く、あかなんだ。電話のあるのが、夏目漱石一人切りで(これも、新聞社にいたからのお蔭であろう)、里見※(「弓+享」、第3水準1-84-22)が、初めて、一枚四十銭の原稿料を貰って、躍り上っている頃である。私の父が「文科へ入る。阿呆かいな」と、云ったのも、尤もな事である。

だが、此頃になって、だんだん大阪がよくなって来た。父の居るせいもあるが、月に一度は必ず来る。谷崎潤一郎氏のように、地震が恐くて、料理がうまいから好きになったのでは無い。何となく、懐かしいのである(齢のせいだと人はいうが、私は、三十五じゃ無いか)。

大阪の料理は、大阪人の進出によって、東京で十分に食えるし(うまい精進料理とすっぽんだけは食えぬ。誰ぞ、東京へきてやる人はおまへんやろか)。