Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きかいなさいかい
奇怪な再会
Lisez 奇怪な再会 (きかいなさいかい) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 996 caractères · 43 écrans
手品、剣舞、幻燈、大神楽――そう云う物ばかりかかっていた寄席は、身動きも出来ないほど大入りだった。二人はしばらく待たされた後、やっと高座には遠い所へ、窮屈な腰を下す事が出来た。彼等がそこへ坐った時、あたりの客は云い合わせたように、丸髷に結ったお蓮の姿へ、物珍しそうな視線を送った。彼女にはそれが晴がましくもあれば、同時にまた何故か寂しくもあった。
高座には明るい吊ランプの下に、白い鉢巻をした男が、長い抜き身を振りまわしていた。そうして楽屋からは朗々と、「踏み破る千山万岳の煙」とか云う、詩をうたう声が起っていた。お蓮にはその剣舞は勿論、詩吟も退屈なばかりだった。が、牧野は巻煙草へ火をつけながら、面白そうにそれを眺めていた。
剣舞の次は幻燈だった。高座に下した幕の上には、日清戦争の光景が、いろいろ映ったり消えたりした。大きな水柱を揚げながら、「定遠」の沈没する所もあった。敵の赤児を抱いた樋口大尉が、突撃を指揮する所もあった。大勢の客はその画の中に、たまたま日章旗が現れなぞすると、必ず盛な喝采を送った。中には「帝国万歳」と、頓狂な声を出すものもあった。