Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きだんクラブ〔せんごばん〕

奇談クラブ〔戦後版〕

野村 胡堂

Lisez 奇談クラブ〔戦後版〕 (きだんクラブ〔せんごばん〕) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 531 caractères · 23 écrans

Aozora Bunko

新米記者としては異常な待遇ですが、大学出の若い記者よりは年だけでも取っていたのと、多少の文名があったのを、社の幹部が買い被ったためでしょう。

その頃「東京ポスト」に美しい婦人記者が一人入って来ました。婦人雑誌の記者崩れで矢留瀬苗子という二十五、六の婦人でしたが、これがハレー彗星の出現ほど、新聞の編集局を騒がせたのも無理のないことだったのです。

紺色といってもいい深いブリューの洋装で、小麦色の伸び切った四肢、心持小さい顔に、大きな黒耀石の瞳、紅に濡れた唇は、西洋人形の唇の曲線を思わせて、その上品さと無邪気さは、新聞社会などに呼吸する人間とはどうしても思えなかったのです。

この婦人記者矢留瀬苗子の出現は、全く「東京ポスト」の全社員を気違いにしてしまったといってもいいでしょう。わけても若い編集助手たちと、同じく若い外交記者たちは何かと因縁をつけて、矢留瀬苗子に近づこうとしました。が、当の苗子はそんな思惑を知ってか知らないでか、至って呑気に、無頓着に、女学校の寄宿舎にいる女学生のように、縦横無碍に、そして不即不離に立廻っている様子でした。

どちらも文化記事を扱い、どちらも名士訪問をする仕事の関係から、矢留瀬苗子は京極三太郎と向い合せに席を与えられました。