Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おくのうみ

奥の海

久生 十蘭

Lisez 奥の海 (おくのうみ) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 005 caractères · 26 écrans

Aozora Bunko

諸国一般、飢饉にいためつけられ、生死の苦しみをしているうちに、津軽、出羽、越後は平作で、陸奥の半田から銀が出、宮古の沖には捕りたてもならぬほどくじらが寄り、米大尽やくじら分限が大勢できあがった。

京、大阪の女衒どもは、わずかばかりの金穀で貧乏公卿の息女を買い落し、みちのくの果てに送りだしたが、うそかまことか、その中に、烏丸中納言の息女と名乗るのがいたという話なのである。

八月はじめの大風の夜、出窓から投げこまれた金のなぞは、解けきれぬまま、心に淀み残っていたが、その話を聞くなり、さてはと思いしめられることがあった。

金十郎は血相を変えて京都に馳せのぼると、上乗りに聞いた女衒宿を、八条猪熊でたずねあて、江戸品川の元宿へ、品物を送り届けて帰ってきたばかりという、ずるそうな面をした才蔵をとっておさえた。

脅しすかして問い詰めると、才蔵は頭を掻いて、文らしいものを預って腹巻へ落しこんで行ったが、なにしろあの大荒れなので、雨と汗のしめりで、糊のように溶けてしまった。これでは用にたつまいと思って、金だけ投げこんだが、文はとってあるから、読めるかどうか見てくれと、手箱から紙くそのようになった封じ文をつかみだしてよこした。