Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

じょしきりがみねとざんき

女子霧ヶ峰登山記

島木 赤彦

Lisez 女子霧ヶ峰登山記 (じょしきりがみねとざんき) de 島木 赤彦 (しまぎあかひこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 198 caractères · 11 écrans

Aozora Bunko

去年は四回、今年は五回登って居るが、未だ霧ヶ峰と云う纏った感じが頭に這入らぬ。つまり不得要領の山であるから、何回登っても面白いのだ。それに比べると南隣の立科山などは、形式が誠に単一で只旧火山の饅頭形の上に、新火山の円錐形が坐って居るのみで、甚だ要領を得て居るが、余は一度登ったきり二度登ろうと云う興味が出ない。猶又霧ヶ峰は植物採集地としても、随分価値のある山で、山麓(上諏訪町下諏訪町方面)より山頂にいたるまで、甚だ多方面の植物を分布してある。昨年頂の北端なる鎌ヶ池で、狸藻の一種を採集したが、これは普通の狸藻、姫狸藻と異なった形態を具えて、捕虫嚢の位置が全く輪生葉群の部分から隔離して居る。某植物学者は、多分日本に於ける新発見だろうと云って居られた。猶此の池の一部ミズゴケ叢生地に、姫石楠花一名日光石楠花なども発見せられたので、本年矢沢師範学校長と河野師範学校教頭と、一日採集して行かれた(八ヶ岳の遭難者大学生十六人を救った帰途)から、余等の如き素人よりも大に得る所があったろうと思う。霧ヶ峰の大体はまずこんなものである。

そこで余は常に女生徒に向って登山熱を鼓吹している。