Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おんなごころのつよければ

女心の強ければ

豊島 与志雄

Lisez 女心の強ければ (おんなごころのつよければ) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 47 011 caractères · 94 écrans

Aozora Bunko

強い視力のこもってる眼が、じっとこちらを見ているし、肉附きの薄い細面の頬が、きっと引き緊って蒼ざめている。何かを待っているのだ。

あのまま、あんな連中のなかに、打ち捨ててはおけない。惜しい、そして残念だ。

この感情を愛そのものだとは、長谷川は自認しかねた。然し、憐愍には甚だ遠く、恋愛に甚だ近いものだった。しかもいま、彼は彼女の相手になり得る地位にいないのだ。

長谷川は突然立ち上って、外に出で、町や野道を歩き、ビールを飲み、煙草をふかし、それでも自分自身をもて余して、帰って来、また室の中に寝そべった。

階下からは、琴の音が響いてきた。千代乃が弾いているのだ。不思議なことに、彼女はこれまで琴に手を触れようとしなかったが、柿沼が来てからは、ひまさえあれば琴を弾くようになった。コロリンシャン、コロリンシャン……やたらにひっかき廻している。それも柿沼へのサーヴィスなのであろうか。いや、なにか違う。

長谷川が寝ころんで聞いていると、琴の音はいつまでも絶えそうになかった。彼は琴曲のことには不案内だったが、歌物ではないらしく、ただ手の技を主とする緩急高低の音色の連続だ。