Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こんきはずれ

婚期はずれ

織田 作之助

Lisez 婚期はずれ (こんきはずれ) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 054 caractères · 16 écrans

Aozora Bunko

そのことが僅かにおたかの心を慰めた。

おたかは娘たちがそろって銭湯に行くのも憚る気持がした。娘たちは銭湯の裏口からこそこそと行き、裏口から帰った。朝日理髪店の勝手口は細い路地をへだてて銭湯の裏口に向いあい、つまりはどちらも路地の入口にあったのだ。それで銭湯へしのんで行くには便利だったが、勝手口が路地の中にあるゆえ、まるで跡地裏長屋に住んでいるようにも見え、仲人が来るたびにおたかがそわついたのも、一つにはこのためだった。

路地の奥はちょっとした空地で、夏などわりに風通しが良いとて、娘たちは晩になると洗濯物の乾してある下へ床几を持ち出して、ずらりと腰を掛けて並んだ。見て、おたかは何かぞおっとした。長屋の人たちが集まってのいわば夕涼み話には、娘たちは余り立ちいらず、団扇を膝の上で弄びながらぼんやりときいているのだが、それがつつましいというより、むしろがしんたれ(不甲斐性者)に見えた。それもみな未だかたづいていないためだと、おたかはいよいよ焦った。

路地に年中洋服を着た若い男が母親と移って来て、花井といい、株屋の外交員をしているとのことだった。小柄で浅黒くてかてか光った皮膚をして、顔はとがった形にこぢんまり整い、長屋住いには惜しい男だと、おたかは眼をきょろきょろさせたが、もうその日から煮たき物を花井の家へ持って