Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きせつのないまち

季節のない街

山本 周五郎

Lisez 季節のない街 (きせつのないまち) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 201 379 caractères · 394 écrans

Aozora Bunko

かたであった。

「六ちゃんだね」半助は低い声で云った、「とらを送って来てくれたんだね」

「とらを送って来てやったよ」

「いつもすまないね」半助はあいそう笑いをした、「ありがとうよ」

だが、二インチほどあけた障子はそのままだし、あがれと云うようすもなかった。

六ちゃんはかぶっている――実在しない――帽子をぬぎ、手の甲で額をこすった。

「まだ信心しているかね」半助がきげんをとるような口ぶりできいた、「毎晩おそっさまに欠かさず信心をやっているかね」

「ああ」六ちゃんは答えた、「毎晩おそっさまに信心してるよ」

半助は溜息をついた、「おっかさんもたいてえじゃないね」

「だいじょうぶさ、心配なんかないよ、おれが付いているからな」

「うん、それはそうだ」

半助は気弱そうにそっと六ちゃんから眼をそらせた。六ちゃんは持っている――空想の――制帽の庇を撫でている、それから半助に問いかけた。

「おじさんの仕事はうまくいっているのかい」

「まあまあだね」

半助は眼で笑った、「うまくいってるっていうほどでもないが、まあそうわるいってこともないね、まあぼちぼちってところだね」

六ちゃんは「ふーん」