Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きせつのないまち

季節のない街

山本 周五郎

Lisez 季節のない街 (きせつのないまち) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 201 379 caractères · 394 écrans

Aozora Bunko

ばんくんの大きな鼻翼がひろがり、ゆっくりと元に戻り、ばんくんはその皿を畳の上に置いた。

「ハムを拵えたのは偶然じゃないんだってこと、知ってるだろうなばんくん」ちょろはハムの皿をちゃぶ台の下へ押し入れ、勝手から土釜を持って来ながら云う、「これはきみガラスの製造と切っても切れない関係があるんだ、なんでも古いことだが、西暦で紀元前かな、そうじゃないな、ガラスはもうエジプト時代にあったんだが、エジプト時代にハムはまだなかっただろう、あ、――きみの椀がないな」

春彦はちゃぶ台の上を眺めながら、すばやく横眼をはしらせてばんくんを見た。自分の椀だから取りにゆくだろうと思ったらしい、だがこの七代目かぼちゃは動くけはいもみせない。ちょろは相手が立つのを待ってやろうと思うのだが、それより早く躯のほうが自由行動を始め、反射的にとびあがって勝手へゆき、ばんくんの椀を取って来てしまう。

「そうそう、そのときの観戦武官の中にドイツ将校がいたんだ」彼の話はとんぼ返りを打ってみせた、「かれは他の観戦武官たちよりもするどい観察眼と批判性をもっていたんだね、帰国したときに詳しい報告をしたんだろう、それがヒトラーに黄禍論を書かせる原因になったんだ、米英軍部にとってはこの兵の食糧問題はつねに頭痛のたねだったわけさ」