Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きせつのないまち

季節のない街

山本 周五郎

Lisez 季節のない街 (きせつのないまち) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 201 379 caractères · 394 écrans

Aozora Bunko

彼は問屋とうまく交渉をまとめたことで満足していた。売れゆきがよければ、その店とだけ長期契約をするといい、鮒と鯉と、二つの容器と背負い籠とを、かなり安価に手に入れたのだ。

「関西のなんとかっていう大資本家の先祖は」と彼は両手を擦り合せながらつぶやいた、「道に落ちている繩の切れ端や蓆を拾い、それを刻んで左官屋へ売ることからしょうばいにとりついたそうだ、要するにだ、人の気づかないところに眼をつけるってことが、――おい気をつけろ、あれは客になりそうだぞ」

一人の中年の婦人が、バス停留所の標識のところから、彼のほうへ歩みよって来た。かなり高価らしい衣服に、ハイ・ヒールの革草履をはき、金糸の縫いのある帯をしめ、その帯の表面に、細い金鎖でつないだ瓢箪形の真珠がぶらぶら揺れていた。俗に「さげ物」というアクセサリーだろうが、四十六、七とみえるとしごろにしては、あまりに娘っ子じみていて不調和にみえた。長さ七十センチ幅三十センチもありそうな、金箔入りの型模様のある革製のハンド・バッグを抱え、厚いグラスのめがねをかけていて、ちょろの側まで来ると、そのめがねのふちをつまみ、グラスを前方へ押し出して、二つの容器の中をのぞいた。