Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きせつのないまち
季節のない街
山本 周五郎
Lisez 季節のない街 (きせつのないまち) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 201 379 caractères · 394 écrans
「こっちのちっこいのがふな」と彼は答えた、「こっちの大きいのがこいでねがす」
「まあ、鮒と鯉ですって」
「そうでねがす」
「まあいやだ」中年婦人は袂からハンカチーフを出して鼻を押えていった、「鮒だの鯉だのって、きみのわるい、おーいやだ」
そしてバス・ストップのほうへ去っていった。
「ちぇっ、田舎者が」と土川春彦は鼻柱へ皺をよせ、脇のほうへ睡を吐いた、「ああいうのを典型的なざあます人種っていうんだろうな、知りもしないくせにきみがわるいだってやがる、てめえのほうがよっぽどきびがわるいや、へっ、なんだ、めがねなんぞひけらかしゃあがって、あんなめがねなんぞにびっくらするような、――へえ、おいでなせえまし」
彼はあわてて独り言をやめ、おじぎをした。五十年配の紳士が近よって来、二つの容器をのぞきこんだのだ。肥えているときに作った背広が、当人の痩せたためにサイズが合わなくなったのか、上衣もズボンも生地は高価らしいのにだぶだぶに皺だるみ、ヒップのところなどは袋のように垂れていた。紳士は左手に持っていたぺしゃんこの手提げ鞄とステッキを右手に持ち替えて、鞄だけ脇に挾み、ステッキの先端でペーブメントをたたきながら、容器の中の魚類を見、その眼で土川春彦を見た。