Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ことうのおに
孤島の鬼
江戸川 乱歩
Lisez 孤島の鬼 (ことうのおに) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 181 795 caractères · 359 écrans
諸戸の母親や男の召使などが、それとなく、絶えず私達の行動を見張っていたので、自由に家の中を歩き廻ることも出来なんだが、私はある時、廊下を間違った体に装って、ソッと奥の方へ踏み込んで行き、開かずの部屋のあることを確めることが出来た。ある部屋では、気味の悪い唸り声が聞えた。ある部屋では、何かが絶えずゴトゴト動いている気配がした。それらは凡て、動物の様に檻禁された人間共の立てる物音としか考えられなんだ。
薄暗い廊下に彳んで、じっと聞き耳を立てていると、云い知れぬ鬼気に襲われた。諸戸はこの屋敷には片輪者がウジャウジャしていると云ったが、開かずの部屋には、土蔵の中の怪物(アア、その怪物に私は心を奪われているのだ)にもました、恐ろしい片輪共が檻禁されているのではなかろうか。諸戸屋敷は片輪屋敷であったのか。だが、丈五郎氏は、何ぜなれば、その様に片輪者ばかり集めているのであろう。
平穏であった三日間には、秀ちゃんの顔を見たり、開かずの部屋を発見した外、もう一つ変った事があった。ある日私は諸戸が父親の所へ行った切り、いつまでも帰らぬ退屈さに、少し遠出をして、海岸の船着場まで散歩したことがあった。