Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ことうのおに

孤島の鬼

江戸川 乱歩

Lisez 孤島の鬼 (ことうのおに) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 181 795 caractères · 359 écrans

Aozora Bunko

部屋に帰って暫くすると、久しぶりで傴僂の丈五郎が醜い姿を現わした。彼は私の部屋に這入ると、立ちはだかったまま、

「お前さんは、直ぐに帰る支度をなさるがいい、もう一時でもここの家には、いや、この岩屋島には置いておけぬ。サア、支度をなさるがいい」

と呶鳴った。

「帰れとおっしゃれば帰りますが、道雄さんはどこにいるのです。道雄さんも一緒でなければ」

「息子は都合があって逢わせる訳には行かぬ。が、あれも無論承知の上じゃ。サア、用意をするのだ」

争っても無駄だと思ったので、私は一先ず諸戸屋敷を引上げることにした。無論この島を立去る積りはない。島のどこかに隠れていて、道雄なり秀ちゃんなりを、救出す手だてを講じなければならぬ。

だが、困ったことには、丈五郎の方でも抜目なく、一人の屈強な下男をつけて、私の行先を見届けさせた。

下男は私の荷物を持って先に立って歩いて行った。先日私に話しかけた不思議な老人の小屋の所へ来ると、いきなりそこへ這入って行って、声をかけた。

「徳さん。おるかな。諸戸の旦那の云いつけだ。舟を出しておくれ。この人をKまで渡すのや」

「この客人が一人で帰るのかな」