Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ことうのおに

孤島の鬼

江戸川 乱歩

Lisez 孤島の鬼 (ことうのおに) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 181 795 caractères · 359 écrans

Aozora Bunko

諸戸の不思議な熱情は、私には到底理解出来なかった。寧ろ怖い様にさえ思われた。

それから五日の間、私達はこの不自由な逢瀬を続けた。(逢瀬とは変な言葉だが、その間の諸戸の態度は、何となくこの言葉にふさわしかった)その五日間の私の心持なり行動なりを詳しく思出せば、随分書くこともあるけれど、全体のお話には大して関係のないことだから、凡て略すことにして、要点丈けを摘んで見ると、

あの謎の様な出来事を発見したのは、三日目の早朝、諸戸と紙つぶての文通をする為に、私が何気なく土蔵に近づいた時であった。

まだ朝日の昇らぬ前で、薄暗くもあったし、それに島全体を朝もやが覆っていて、遠目が利かなんだせいもあるが、何よりもそれが余り意外な場所であった為に、私は例の塀外の岩の五六間手前まで、まるで気附かないでいたが、ふと見ると、土蔵の屋根の上に、黒い人影がモゴモゴと蠢いているではないか。

ハッとして、矢庭にあと戻りをして、土塀の角になった所へ身を隠して、よく見ると、屋根の上の人物というのは、外ならぬ傴僂の丈五郎であることが分った。顔を見ずとも、身体全体の輪廓で忽ちそれと分るのだ。