Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いえ
家
島崎 藤村
Lisez 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 141 411 caractères · 285 écrans
彼はいくらか窶れても見えた。謡の会の噂、料理の通、それから近く欧洲を漫遊し帰って来たある画家の展覧会を見たことなど、雪の日らしい雑談をした後で、正太は帰って行った。
修業ざかりの娘を二人まで控えた森彦の苦んでいる姿が、三吉の眼にチラついた。彼は兄を助けずにいられないような気がした。名倉の両親に隠すようにして金をつくることを考えた。
※の兄と連立って、名倉の母が長逗留の東京を去る頃は――三吉は黙って考えてばかりいる人でもなかった。「随分、父さんはコワい眼付をする」と名倉の母はよく言ったが、そういう眼付で膳に対って、飯を食えば直に二階へ上って行って了うような――最早そんな人でもなかった。
時には、楼梯を踏む音をさせて、用もないのに三吉は二階から降りて来た。下座敷の柱に倚凭って、
「お雪、俺とお前と何方が先に死ぬと思う」
「どうせ私の方が後へ残るでしょうから、そうしたら私はどうしよう――何にも未だ子供のことは為て無いし――父さんの書いた物が遺ったって、それで子供の教育が出来るか、どうか、解らないし(まあ、覚束ないと思わなけりゃ成りません、何処の奥さんだって困っていらっしゃる)と言って、女の教師なぞは私の柄に無い――そうしたら私は仕方が無いから、女髪結にでも成ろうかしら――」