Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いえ

家

島崎 藤村

Lisez 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 141 411 caractères · 285 écrans

Aozora Bunko

株の高低に激しく神経を刺激された人達が、二人の前を右に往き、左に往きした。電車で川の岸まで乗って、それから復た二人はぶらぶら歩いた。

途中で、榊は立留って、

「成金が通るネ――護謨輪かなんかで」

と言って見て、情婦の懐へと急ぎつつあるような、意気揚々とした車上の人を見送った。榊も正太も無言の侮辱を感じた。榊は齷齪と働いて得た報酬を一夕の歓楽に擲とうと思った。

橋を渡ると、青い香も失せたような柳の葉が、石垣のところから垂下っている。細長い条を通して、逆に溢れ込む活々とした潮が見える。その辺まで行くと、三吉の家は近かった。

「榊君――小泉の叔父の近所にネ、そもそも洋食屋を始めたという家が有る。建物なぞは、古い小さなものサ。面白いと思うことは、僕の阿爺が昔流行った猟虎の帽子を冠って、酒を飲みに来た頃から、その家は有るんだトサ。そこへ叔父を誘って行こうじゃないか……一夕昔を忍ぼうじゃないか」

「そんなケチ臭いことを言うナ。そりゃ、今日の吾儕の境涯では、一月の月給が一晩も騒げば消えて了うサ。それが、君、何だ。一攫千金を夢みる株屋じゃないか――今夜は僕が奢る」

二人は歩きながら笑った。