Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いえ

家

島崎 藤村

Lisez 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 126 748 caractères · 254 écrans

Aozora Bunko

年頃に成る子は多勢あっても、いざ町から貰うと成ると、適当な候補者は見当らなかった。

「飯田の方の話よなし」とお種は嘉助の方を見て、「あれを一つお前に聞いて貰うぞい」

「ええ、あれは引受けた」と嘉助が言った。

三吉は聞咎めて、「飯田の方に候補者でも有るんですか」

「ナニ、まだそうハッキリした話では無いんですがね、すこしばかり心当りが有って」と達雄は膝を動かす。

「聞き込んだ筋が好いもんですから」とお種も三吉に言い聞かせた。「今年の秋は、嘉助も彼地へ行商に出掛けるで、序に精しく様子を探って貰うわい――吾家でお嫁さを貰うなんて、お前さん、それこそ大仕事なんですよ」

この人達は、子と子の結婚を考える前に、先ず家と家の結婚を考えなければ成らなかった。

何時の間にかお仙も母の傍へ来て、皆なの話に耳を傾けていた。やがて母が気が付いた頃は、お仙の姿が見えなかった。お種は起って行って、何気なく次の部屋を覗いて見た。

「お仙、そんなところで何をしてるや……」

娘は答えなかった。

「この娘は、まあ、妙な娘だぞい。お嫁さんの話を聞いて哀しく成るような者が何処にあらず」とお種は娘を慰撫めるように。