Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いえ
家
島崎 藤村
Lisez 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 126 748 caractères · 254 écrans
宗蔵は箸が持てなかった。で、こういうものを買って宛行われている。
「宗さん、不相変いけますね」と三吉が戯れて言った。
「不相変いけますねとは、失敬な」と宗蔵は叱るように。
「ええええ、いけるどころじゃない」とお倉は引取って、「病人のくせに、宗さんの食べるには驚いちまう」
宗蔵は兄の前をも憚らないという風で、食客同様の人とも見えなかった。それがまた実には小癪に触るかして、病人なら病人らしくしろという眼付をしたが、口に出して何も言おうとはしなかった。平素から実は宗蔵とあまり言葉も交さなかった。唯――「一家の団欒、一家の団欒」この声が絶ず実の心の底に響いていた。
食後に、三吉は番茶を飲みながら、旅の話を始めた。実は娘の方を見て、
「俊、お前の習った画を三吉叔父さんにお目に懸けないか」
こう言われて、お俊は奥座敷の方から画手本だの画草紙だのを持って来た。
「お蔭様で、彼女も先生の御宅へ通うように成りましたよ。日曜々々にネ」とお倉が横から。
「へえ、蘭から習わせるネ」と三吉も開けてみて、「西洋画とは大分方法が違うナ――お俊ちゃんは好だから、必と描けるように成りましょう」