Classiques japonais avec furigana
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とみおかせんせい
富岡先生
国木田 独歩
Lisez 富岡先生 (とみおかせんせい) de 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 282 caractères · 31 écrans
貴所といえども既に細川の希望が達したと決定れば細川の為めに喜こばれるであろう。又梅子嬢の為にも、喜ばれるであろう。
そして拙者の見たところでは梅子嬢もまた細川に嫁することを喜こんでいるようである。
これが良縁でなくてどうしよう。
拙者が媒酌者を承諾するや直ぐ細川を呼びにやった、細川は直ぐ来た、其処で梅子嬢も一座し四人同席の上、老先生からあらためて細川に向い梅子嬢を許すことを語られ又梅子嬢の口から、父の処置に就いては少しも異議なく喜んで細川氏に嫁すべきを誓い、婚礼の日は老先生の言うがままに来十月二十日と定めた。鬮は遂に残者に落ちた。
貴所からも無論老先生及細川に向て祝詞を送らるることと信ずる。
六
婚礼も目出度く済んだ。田舎は秋晴拭うが如く、校長細川繁の庭では姉様冠の花嫁中腰になって張物をしている。
さて富岡先生は十一月の末終にこの世を辞して何国は名物男一人を失なった。東京の大新聞二三種に黒枠二十行ばかりの大きな広告が出て門人高山文輔、親戚細川繁、友人野上子爵等の名がずらり並んだ。
同国の者はこの広告を見て「先生到頭死んだか」と直ぐ点頭いたが新聞を見る多数は、何人なればかくも大きな広告を出すのかと怪むものもあり、全く気のつかぬ者もあり。