Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちいさきなにも

小さき花にも

豊島 与志雄

Lisez 小さき花にも (ちいさきなにも) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 115 caractères · 21 écrans

Aozora Bunko

なにを真面目くさってるのよ。さあ、祝杯、祝杯。」

私は仕方なしに、また、祝杯を挙げた。

「その調子。今晩はみんな酔っ払うのよ。なに、大丈夫。ここで、ざこ寝をしよう。」

いつのまにか、電燈がついていた。私は悲しくなった。もう帰ろうと思い、先生に原稿のことを改めて頼んだ。

「分ってる、分ってる。」と弘田啓子が手を振った。

「書くよ、書くよ、必ず書くよ。」と先生も調子を合せた。

「君は似てるね。」

皆があとを続けてるうち、どうしたのか、先生は黙りこんでしまった。祝杯がすんでから、先生は言った。

「ちょっと待ってろよ。僕一人でやる。……君は似てるね。誰にだい。犬にさ。俺が犬だ。それは奇遇だ。」

先生は拳固で食卓を叩いて調子を取った。

「犬だ、犬だ。みんな犬ばかりだ。」

私は眼を見張った。空気が変ってきたのだ。

「犬でないという自信のある者は、手を挙げてみろ。俺だって犬だ。だが、この犬を、石で打ち得る者はあるめえ。みんな犬さ。習慣の虜さ。いつも同じ道ばかり歩いていやがる。いつも同じ所に小便をひっかけて、それをかぎながら、同じ道ばかり歩いていやがる。自分の小便の匂いがねえと、心細えんだ。