Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こむらたんさい

小村淡彩

宮本 百合子

Lisez 小村淡彩 (こむらたんさい) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 488 caractères · 23 écrans

Aozora Bunko

て嬉しゅうございます。――それにしてもお立ちでは……さ、どうぞ、こちらに一寸おかけなすっていただきましょう」

いしは、縁側に座蒲団を出した。駐在は、ぎごちない様子で座蒲団の端に腰を卸した。物音で、せきも起きて来た。彼女は、怯えたように、しおたれて立っているろくと厳しい駐在とを見較べた。彼女は囁きでいしに訊いた。

「どうしたんです、おろくさん」

いしは、大きな声で不平そうに答えた。

「さあ、それが私にもまだ分らないのさ」

駐在は、せきを検視するように見ながら尋ねた。

「お前この女と一緒に寝ているのかいつも」

「ええ」

「一緒に寝ながら、脱け出すのが分らなかったのか」

彼の艶々した血色の好い顔が、このとき意地わるいように見えた。彼は、内心一種の亢奮を感じていた。一体、有名な寺院などのあるところに限って風紀がわるい。自分をこの村に廻された以上、万一法規に触れるような現場でも見つけたら、大いに手腕を振う覚悟であった。何の気なく、黎明の空気を吸いながら散歩をしていると、××寺の杉叢のところから女が出て来た。謂わば出来心で訊くと小松屋の女中であった。行った先、用向きを尋ねても云えない。