Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やまとゆきのにっき

山と雪の日記

板倉 勝宣

Lisez 山と雪の日記 (やまとゆきのにっき) de 板倉 勝宣 (いたくらかつのぶ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 32 279 caractères · 67 écrans

Aozora Bunko

雪の上につきさしたスキーに吊したアザラシの皮が微風にゆれて、凍った毛が油紙をサラサラと撫でていた。月だと半分身体を起して、油紙を少しはずした。星が見えた。次に月が見えた、谷川の雪のうねりが月に照らされて、雪の坂の上の林が影をうすく投げていた。自分は白い息を吹いて見ながら懐炉に火をつけて、真綿と一緒に膝に巻いた。再び寝ようとすると、閉じたまぶたに月の光を感じて、ちょっと寝られない。それにアザラシの皮がサラサラ油紙を撫でて、静まりかえった鼓膜をいじ悪く動かす。アルコールランプを少しの間燃して暖をとって無理に寝た。

三月二十三日。四時に起きて、焚火して夜の白むのを待った。乗越は星の下に白く見えた。淋しい谷に、チッチロという鳥の声を聞いたと思うと、次第に空が白んで、飯が炊ける時分には、日がパッとあたってきた。午前八時に夜営地を出発した。谷は全く雪に埋められて、白樺さえ背が大変低い。水はちょっと目につかない。夏のような暑さを感じてきた。目を焼く恐れがある。常念の乗越を間近に見るひろいひろいスロープで、夏シャツ一枚で滑って遊んだ。実にいい雪だ、と風をきりながら叫んだ。