Classiques japonais avec furigana
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あずさがわのじょうりゅう
山岳紀行文集 日本アルプス
小島 烏水
Lisez 山岳紀行文集 日本アルプス (あずさがわのじょうりゅう) de 小島 烏水 (こじまうすい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 138 795 caractères · 274 écrans
大岩角を、跛足引き引き伝わって、時には岩の大穴に落ちそこなったが、どうやら絶頂へ、足を載せたときは、ホッと安心して、サイダーを抜いて祝った、焼岩魚を肴にしてムスビを噛じった、ふと包んだ新聞紙を見ると、二号活字で、日英同盟、援務的契約などいう文字が読まれた、人と人がどうした、国と国がどうした、私たちにさしあたっての問題は、人と獣と石の三位であった。
ここから見ると、三本槍状に聳えた御幣岳は、一と塊に鋳固められたように黒くなって、その裏を奥穂高岳の尾根が、肩幅濶くぶっ違いに走っている、三本槍の間には、岩壁の切れ込みが深くて、ジムカデだの、イワヒゲだのという、小植物が這っているばかり、大空に浮きつ沈みつして、遠く岳川岳まで、岩石の大集塊が、延びあがり、谷一つを隔てて笠ヶ岳が頭を出して来た。
私たちは三本槍を、片ッ端から、登っては降りして、数日前に来たことのある御幣岳の一角と行き合った、嘉門次すら、この三本槍を縦走したのは、この年になるまで、きょうが始めてだと言っていた、岩石の連嶺は、ここで槍ヶ岳から、蒲田谷を包み、焼岳を回ぐって、びったりと素の位置で、繋ぎ合われた。