Classiques japonais avec furigana
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あずさがわのじょうりゅう
山岳紀行文集 日本アルプス
小島 烏水
Lisez 山岳紀行文集 日本アルプス (あずさがわのじょうりゅう) de 小島 烏水 (こじまうすい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 138 795 caractères · 274 écrans
日本山岳における万年雪の罅穴の標本としては、信州白馬岳の大雪田の末、白馬尻に見ることが出来る、日本山岳会員辻村伊助氏の説明によると、この罅穴は幅約一米突深さ五米突に及んでいるそうである。どうしてかかる穴が出来るかというに、雪や氷も眼に見えないが絶えず動いているので、傾斜地を辷り落ちる時、その速力が凡ての方面に同じなら差支ないが、雪の流れも河水と同じく、河岸に沿うた所は、多少の抵抗を受けるので遅緩であるが、中央は比較的早く進むので、その速力の不平均から、前へ出る力と、同伴を遅滞する両側の拒む力とが、均衡を失って、自ずと破れ目が出来る。しかしそればかりで出来るのではない、万年雪や氷は、塑造的物質になって、その通過する地床の傾斜に、少しでも変化があれば、氷雪はそれに応じて裂罅を作ること、渓流の「渦巻き」が、いつ見ても一つところに、居据わりのように出来ているのと同じく、クレッヴァスも毎年同一の地点に出来る現象を呈する。でなくとも、また大きな岩石が雪中に落ちると、石の吸収した熱の発射のために、石の四周の雪だけが溶けて、そこに狭い溝が出来ることがある。また雪のある地形によっては、石を擡げた雪だけが、石の影になっていて、光線を吸収しないために、その左右の方が早く解けてしまい、石が卓子で、下の雪がその脚となって、支え