Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あずさがわのじょうりゅう

山岳紀行文集 日本アルプス

小島 烏水

Lisez 山岳紀行文集 日本アルプス (あずさがわのじょうりゅう) de 小島 烏水 (こじまうすい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 138 795 caractères · 274 écrans

Aozora Bunko

私たちの、これから溯ろうという、東俣の谷と、西俣の谷とは、下流三里のところで一つになり、初めて田代川――馬子唄で名の高い、海道一の大井川の上流――となって、西南の方向へと、強い傾斜を走って行くのである。

晃平は、前の川へ釣綸を垂れて、岩魚一尾を得た。これをぼつぼつ切にして、麩と一緒に、味噌汁にして、朝飯を済す。それから、昼弁当の結飯をこしらえ、火に翳して、うす焦げにして置いて、小舎の傍からって来た、一柄五葉の矢車草の濶葉に一つずつ包む。何という寛濶な衣であろう、それをまた……おそらく、谷初まって以来であろう、燃えるような、紫の風呂敷に包ませて、出かける。

谷といっても、旱つづきの時は、水が涸れて、洲が露れるし、冬になれば、半分ほども水が落ちるというのに、今までの雨つづきで、水は、嵩にかかって、蜥蜴色に光りながら、迅り切って流れている。膚の細い、黄い石や、黒い石の上を辷ると、思いなしか、沈んだ、冴えた声をして、ついと通る。この谷を一回、大きい徒渉をやる、つづいて二回の小徒渉をやる。深いところは、稀に膝以上まで水が来るが、頭の平ったい、太鼓の胴のような大岩や、頭だけ、微に水面に露している石が、入り乱れて立ったり、座ったりしているから、大概は、石伝いで飛ばされる。