Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぎゅうじん
山月記・李陵 他九篇
Lisez 山月記・李陵 他九篇 (ぎゅうじん) de Nakajima Atsushi (中島 敦) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 41 608 caractères · 84 écrans
特別の事情が無い限り、豎牛の外は誰一人病室に出入出来なかったのである。豎牛は、孟丙の頼を受けて病室に入ったが、叔孫には何も取次がない。すぐ外へ出て来て孟丙に向かい、主君の言葉として出鱈目な日にちを指定する。指定された日に孟丙は賓客を招き盛んに饗応して、その座で始めて新しい鐘を打った。病室でその音を聞いた叔孫が怪しんで、あれは何だと聞く。孟丙の家で鐘の完成を祝う宴が催され多数の客が来ている旨を、豎牛が答える。俺の許も得ないで勝手に相続人面をするとは何事だ、と病人が顔色を変える。それに、客の中には斉にいる孟丙殿の母上の関係の方々も遥々見えているようです、と豎牛が附加える。不義を働いたかつての妻の話を持出すといつも叔孫の機嫌が見る見る悪くなることを、良く承知しているのだ。病人は怒って立上がろうとするが、豎牛に抱きとめられる。身体に障ってはいけないというのである。俺がこの病でてっきり死ぬものと決めて掛かって、もう勝手な真似を始めたのだなと歯咬みをしながら、叔孫は豎牛に命ずる。構わぬ。引捕らえて牢に入れろ。抵抗するようなら打殺しても宜い。
宴が終り、若い叔孫家の後嗣は快く諸賓客を送り出したが、翌朝は既に屍体となって家の裏藪に棄てられていた。